開栓後もワインを新鮮に保つ「コラヴァン」について解説!

お酒の知識

ワインを提供する際に重要な「鮮度」。ワインは抜栓後、徐々に酸化をはじめ、数日後にはその風味を失ってしまいます。

そのため一度開けたワインは早めに提供しきらなければならず、ボトルでの提供がメインになりがちです。

そんな飲食店の悩みを解決するアイテムが「コラヴァン(CORAVAN)」です。

今回はワインのプロも愛用するコラヴァンについてその魅力や性能についてご説明いたします。

コラヴァンとは

コラヴァンは、細い針(ニードル)をコルクに差し込み、コルクを抜くことなくワインを提供できるアイテムです。

ニードルを抜いたあとはコルクの穴が自然に閉じますので、ワインが酸素に触れず、酸化を防ぐことができるという仕組みです。

また、ワインを注いだ分だけボトル内にアルゴンガスが注入される構造になっているので、酸化を極限まで抑えることができるんです。

アルゴンガスについて詳しくはこちら

これまでワインをしっかりと酸化から守る場合、大掛かりなワインサーバーが必要でした。

しかしワインサーバーは1台数百万円〜と高額であり、場所も必要になることからホテルなどで使われることがほとんどでした。

それに対してコラヴァンは1台数万円程度。サイズもコンパクトで誰でも扱えるアイテムですので、簡単に導入できます。

有名なワイン評論家ロバート・パーカー氏も称賛し、多くの有名店でも利用されています。

コラヴァンの使用方法

コラヴァンの使用方法は非常に簡単です。

1)コラヴァンをボトルにセット

2)ニードルをコルクに挿す

3)レバーを押しながらグラスにワインを注ぐ

4)ニードルをコルクから引き抜く

たったこれだけです。

また、ワインボトルが垂直に戻ると自動的に抽出が止まり、ガスも自動的にボトル内に注入されるので面倒な操作はなく安全に利用できます。

コラヴァンを使用するメリット

飲食店ではどのようなメリットが考えられるでしょうか。

・高価なワインでもグラスワインで提供できる

コラヴァンの大きなメリットはなんと言ってもこれじゃないでしょうか。

多くの飲食店では高価なワインをグラスで楽しむことはできません。

廃棄の問題からたくさんの銘柄をグラスで提供はせず、ボトルで提供しているお店も多いのではないでしょうか。

コラヴァンを使えば、使いたい量だけワインを抽出できるので様々な銘柄をグラスで提供できるようになります。

サービスの幅が広がり、お客様の満足度向上に役立たせることができます。

・ワインの廃棄を防ぐことができる

これらと併せて、お酒の廃棄を防ぐことが可能になります。

一度抜栓してからなかなか注文が入らないメニューや中途半端に残ったボトルもコラヴァンを使って抽出したものであれば長く保管することが可能になります。

これまで泣く泣く廃棄してしまっていたワインもコラヴァンを使えば最後まで提供することができます。

コラヴァンを使用する際の注意点

・使用できるのは天然コルクのみ!

ワインのコルクもよく見ると、プラスチック製のコルクが使用されている場合があります。

プラスチック製のコルクの場合、針を指しても自然に穴がふさがりません。

穴が開きっぱなしの状態になってしまい、コラヴァンを利用する意味が薄れてしまいますので注意してください。

同じように、スクリューキャップにも対応していません。

※スクリューキャップの場合は、別売りの「コラヴァンスクリューキャップ」があれば使用可能。

プラスチックコルクやスクリューキャップの場合は、通常通り抜栓してアルゴンガスを注入し、また蓋をする方法がおすすめです。

・古いコルクには注意!

古酒やヴィンテージワインに使用する際にも注意が必要です。

長い年月の経ったコルクは、劣化し脆くなっている可能性があります。

針がうまく刺さらない、コルクがボロボロと崩れてしまうということが考えられます。

これではコラヴァンのメリットなくなってしまうだけでなく、せっかくのワインが台無しになってしまうことも…

針を指す前にかならずコルクの状態をチェックしてから行うようにしてください。

まとめ

世界の有名ワイナリーでも利用されているコラヴァン(CORAVAN)。多くのプロが愛用しているのでその性能は折り紙付きです。導入にもそれほどコストは掛かりませんので、高価なワインを提供している、これからワインに力を入れたいというお店はぜひ導入を検討してみてください。