モクテルとは?いまだから取り入れたいノンアルコールドリンク

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新型コロナウイルス対策により緊急事態宣言やまん延防止等重点措置が出され、酒類の提供が断続的に禁止されたり、消費者が外食時の飲酒を控えたりする風潮が続いています。宣言が解除されても、コロナや他の要因によっていつまた酒類の提供ができなくなるか分からず、予断を許さぬ状況となっています。
そこで今、注目されているのがノンアルコールドリンクです。外食での飲酒が憚られる中でも、ノンアルコールドリンクなら気兼ねなくお酒を飲んでいる気分を味わうことができます。
ノンアルコールドリンク市場の盛り上がりは大きく、ノンアルコールドリンク専門のBarが登場するほどの人気ぶりです。

今回は、そんなノンアルコールドリンクの魅力をお伝えしますので、ぜひノンアルコールドリンクをメニューに加えてみてください。

ノンアルコールの需要は今後ますます拡大

まさにブームとなっているノンアルコールドリンクですが、今後もノンアルコールドリンクの需要はますます拡大していきます。
その理由は、大きく分けて次の5つ。

  • 緊急事態宣言による外食時の飲酒自粛ムード
  • お酒が飲めない人でも「お酒気分」を味わえる
  • 健康志向の普及
  • ノンアルコールドリンクの進歩
  • 飲酒規制の強化

緊急事態宣言による外食時の飲酒自粛ムード

コロナ禍によって緊急事態宣言が発令され、外でお酒を飲むことを控える風潮が強まりました。外食時に飲酒は控えたい、でもお酒を飲んでいる気分を味わいたい!という人達がノンアルコールドリンクをオーダーしています。 外食時の飲酒自粛ムードはコロナ終息までまだしばらくは続くと見られ、ノンアルコールドリンクの需要はますます高まっていくでしょう。

お酒が飲めない人でも「お酒気分」を味わえる

体質的にお酒が飲めない人や、車の運転がある人、妊婦さんなどはお酒を飲みたくてもソフトドリンクを頼むしかありませんでした。しかし、ノンアルコールドリンクならアルコールなしでもお酒気分を楽しむことができます。お酒の席では他の人たちと一緒にお酒を楽しみたいものです。そんな時に、お酒のようでお酒ではないノンアルコールドリンクはとても魅力的なため、頼む人も増えてきているのです。

健康志向の普及

健康志向が広がったことで、お酒を飲まない人たちが増えてきています。アルコール摂取による健康への害やアルコール依存症の問題などへの認識が浸透する中で、特に若者の酒離れは年々進行していると言われています。
その点、ノンアルコールドリンクの中には健康増進を謳っているものもあるため、飲み会に参加はしたいけれど健康のことを考えるとアルコールは摂取したくない、と考える層に今後ノンアルコールドリンクが受け入れられていくでしょう。

ノンアルコールドリンクの進歩

かつてのノンアルコールドリンクには、あくまでお酒の代替品であり、味はアルコール飲料には劣るというイメージがありました。しかし現在は品質改良が重ねられ、ノンアルコールとは思えない本格的な味わいを楽しむことができるようになってきています。
ノンアルコールドリンクでもアルコール飲料と変わらぬ味わいが楽しめるなら、自然とノンアルコールドリンクを選択する人も多くなっていくことでしょう。

飲酒規制の強化

現在、飲酒運転や公共の場での喧嘩などのリスクを軽減するため、世界的に飲酒規制の動向があります。その中で、日本も飲酒規制が進むのではないかと考えられます。
健康面への有害な影響から、保険医療や犯罪関連のコスト、生産性の低下など経済的な観点からしても、飲酒による損失は大きいとされています。そのような中で、アルコール飲料の代替としてのノンアルコールドリンクに注目が集まることが予想されるのです。

今後、ますます拡大していくノンアルコールドリンクの需要。飲食店として、そのトレンドに乗らない手はありません。

近年話題のモクテルとは?

ノンアルコールドリンクが普及する中で、近年話題となっているのが、モクテル(Mocktail)です。
モクテルとは、「似せた、真似た」という意味の英単語「モク(mock)」と「カクテル(cocktail)」を組み合わせた造語で、ノンアルコールカクテルの新しい呼び方です。
イギリスのロンドンが発祥とされていますが、このモクテルが日本でも注目を集めるようになってきているのです。

定番のモクテル

定番のモクテルには、次のようなものがあります。

バージン・モヒート(Virgin Mojito)

イギリスでも非常に人気があるモクテルです。ライムジュース、ジンジャエール(または、レモネード)、ブラウンシュガー、ミントの葉を混ぜてつくり、最後にその上にミントの葉を乗せます。

シャーリーテンプル(Shirley Temple)

1930年代のアメリカで生まれたモクテルの代表的な存在です。ライムジュース(または、レモン)とジンジャエール(または、レモネード)、グレナディンシロップを混ぜてつくります。

シンデレラ(Cinderella)

オレンジジュース、パイナップルジュース、レモンジュースを同じ分量混ぜ、シェイクしてつくるモクテルです。氷を入れたグラスに注ぎ、グラスのエッジにオレンジやパイナップルのフルーツを飾ります。女性にも人気です。

ウインターパンチ(Winter Punch)

冬の寒い時期に飲みたい温かいモクテルです。アップルジュースとオレンジジュースを混ぜて温め、そこにレモンジュース、ハニー、シナモンを入れてつくります。飾りにカットしたオレンジやアップル、シナモンスティックなどがあると、さらに素敵です。

ほかにも、ウォータメロン・スラッシュ(Watermelon Slush)やピンクレモネード(Strawberry Lemonade)といった子どもに人気のモクテルもあります。

ノンアルコールドリンクは他にもたくさん!

これまで日本ではノンアルコールドリンクといえばノンアルコールのビールが主流でしたが、最近ではノンアルコールジンやノンアルコールウォッカなどのノンアルコールスピリッツから、ノンアルコールワイン、ノンアルコール日本酒など様々なノンアルコールドリンクが登場しています。

例えば、日本酒では月桂冠の「スペシャルフリー」が人気です。アルコール度数が0であるにもかかわらず、大吟醸の味わいを彷彿とさせる滋味で評価を高めています。 その他にも本格的なものがたくさんあるので、既存のカクテルメニューをモクテルにすることもできてしまうのです。

いざというときのために準備を

緊急事態宣言とまん延防止等重点措置が解除され、酒類の提供ができるようになりましたが、いつまた何らかの要因によって酒類の提供が禁止されることになるか分かりません。禁止されてから対策を考えるのでは、他の飲食店に遅れを取ってしまいます。
そうならないように事前の準備をしておきましょう。

そもそも、ノンアルコールドリンクは、酒類の提供が禁止されていなかったときから需要が広がっていました。そのため、酒類の提供と合わせて、ノンアルコールドリンクをメニューに取り入れてみるといいでしょう。

今回は、新型コロナウイルス感染症拡大や世界的な飲酒規制といった近年の社会動向の中で注目すべきものとして、アルコールを摂取せずにお酒を飲んでいる気分を味わうことができるノンアルコールドリンクを紹介しました。 いろいろなノンアルコールドリンクがあるので、もしどのようなノンアルコールドリンクを取り入れたら良いか困ったら、ぜひ酒屋に相談してみてください。