夏本番!!… とはまだまだ言えませんが、一日の最高気温が20℃を超える日が増えてきましたね。
日本に四季があるように、日本酒にも四季があります。この時期、5月から7月頃にリリースされる日本酒は『夏酒(なつざけ)』と呼ばれています。飲食店や酒屋さんの店頭で見かけた方も、もちろん実際に飲んだことがある方も多いはずです。
今回は、そんな日本酒の夏酒ついてお話しします。
そもそも夏酒とは…
読んで字のごとくではございますが、じつは『夏酒』という言葉にに明確な定義はありません。
夏向けの味わいや、酒質を目指してリリースされる日本酒のことをこのように呼んでいます。
夏酒という言葉ができたのも、「一年のうちで日本酒の需要が低くなる夏に日本酒を飲んでほしい」という、プロモーション目的で呼ばれるようになったという説もあります。
夏酒と普通の日本酒の違いって?
「じゃあ、夏酒ってラベルに書いているだけなの?」
そう思われる方も多いかもしれませんが、そんなことはありません! 夏酒には夏酒特有の楽しみ方や、味わいの個性があります!
夏酒は冬に絞ったお酒を夏まで貯蔵して出荷されます。そのため、蔵元の貯蔵の仕方によっても味わいが変化するのです。
フレッシュ! 活き活きとした味わいの生酒
生酒といえば冬の新酒の時季に出荷されるイメージがありますが、夏こそ生酒が美味しい季節です。日本酒は寒い冬に仕込まれ春にでき上がります。ほとんどのお酒は火入れをしてからリリースされますが、生酒は火入れをせずにフレッシュな状態で出荷されます。5月頃になると各蔵で生酒がリリースされ、期間限定でしか仕込まない銘柄も多いので、旬なお酒と言えるでしょう。
濃厚! しっかりとした味わいの原酒
日本酒は製造過程で加水するのですが、それをしないのが原酒です。しっかりとした味わいでアルコール度数も高くなります。だいたいは度数15%前後の銘柄が多いですが、原酒は18%を超えるものもあります。もちろんそのまま飲んでも美味しいのですが、自分で加水したり、オンザロックで氷を溶かしながらじっくり飲んでみると、原酒の味わいの変化も楽しめます。
爽やか! 低アルコール酒
あえてアルコール度数を低く設定して仕込むことで、暑い日でも飲みやすく、スッキリと爽やかな味わいに仕上がります。ボトルからも爽やかさを演出できるように、ブルー系のボトルも多いです。また、軽やかでフルーティ、酸味と甘味のバランスの良いお酒も多いのでワイングラスで飲んでいただくのもオススメです。
この季節に飲んでいただきたい夏酒5選
愛宕の松 ひと夏の恋 純米吟醸
“究極の食中酒”による”究極の夏酒”。フルーティな香りと爽やかな酸味が心地よい、愛宕の松の夏酒です。暑い夏でもスルスルと飲めてしまいます。しっかりと冷やしてお楽しみください。
盛升 純米無濾過 なまなま
原酒そのままの味わいを堪能できる純米無濾過生原酒。じっくりと熟成が進んだ、旨味の濃い味わいです。リンゴの蜜のような香りと力強い風味、氷を浮かべて飲むのもオススメです。
まんさくの花 吟醸原酒 かち割りまんさく
濃口・高アルコール、ぜひロックで!! 日の丸醸造さんが造るお酒の中で、最もアルコール度数の高い吟醸原酒。ただアルコールが高いだけでなく、お米の甘味と旨味も感じられる辛口です。
Kanbai-Lab. vol.04『軽すぎない、重厚感』
寒梅酒造さんの新たな取組みである”Kanbai-Lab.(カンバイ・ラボ)”。第四弾となる今回は『軽すぎない、重厚感』をテーマに、アルコール分13度の原酒に仕上げました。程よい酸味とピチピチとした舌触り。澱が絡むことで心地よいお米の旨味も楽しめます。
亀泉 純米吟醸生原酒 高育63号
高知県産の酒造好適米である風鳴子(高育63号)を55%まで磨き、低温でじっくりと醸した純米吟醸生原酒です。優しい口当たりと、キレある余韻飲みごたえも十分感じられます。色々なお料理と合わせやすい一本です。
まとめ
日本全国の酒蔵が、それぞれの『夏らしさ』を表現して、工夫を凝らして造りあげています。色々と飲んでお気に入りの夏酒を見つけて、この時季の日本酒をお楽しみください。
この他の夏酒も続々と入荷予定です。ぜひ弊社オンラインストアやSNSのチェックも宜しくお願いします!!